日本神話から知恵を学ぶ
「因幡の白兎」
〜物語〜
白ウサギは、向島の広い島を見て、いつもあっちへ行きたいなと夢見ていました。
ウサギは泳ぐことが出来ませんので、考えて考えて、鮫の背中をつたって、向いの大きな島へ渡る事を決心しました。
「鮫くん、鮫くんの仲間の数と、僕らウサギ族の数とどちらが多いか比べてみない。」
と持ちかけました。
サメは、自分たちの数が多いと確信していましたので、俺らが多いに決まっていると思いながらウサギの提案を飲みました。
「バカだな、おまえたち、私はこの島へ渡るために、知恵を絞って騙したんだ。」
とウサギは得意げに言いましたところ、背後をがぶっとサメが噛みつきました。
海岸に放り出されたウサギは、痛くてたまりません。
そこへ、大国主命のお兄さんたちが沢山通りかかりました。
「どうしたんだい。」
泣きながらウサギは訴えました。
「海に飛び込め。そして、あの丘の日の照るところで背中を乾かしなさい。」
ウサギはその通りしましたが、塩が染み付いて、痛くてたまりません。
そこへ、大国主命が白い大きな袋を背負って通りかかりました。
「どうしたんだい。」
ウサギは泣きながら訴えました。
「僕が悪かったんです。」
大国主命は「よしよし」と言いながら抱きかかえて、海水と川の水が交差するところで傷口をきれいに洗いました。そして、蒲の穂をちぎって、辺り一面に敷きました。
なぜ、大国主命が兄たちを押しのけて八上姫に選ばれたかというと、優しくて智恵があって、素晴らしい治療の方法を知っているということは、王になる資格があるということです。
川と海が交わるところは、素晴らしく皮膚を清潔にし活性化する。蒲の穂を敷いて、そこに寝転ぶという事は、蒲には消毒をする力があるということを大国主命はもう知っていたのです。
智恵があるものが未来の、エリートになることをこの日本神話は語っています。
今、どんな智恵が必要かを考えましょう。
情報がいっぱいあります。物知りがいっぱいいます。そんな人は、智恵が全然ありません。
智恵のあるヒトが神に接近できるのです。
自然は、色々なことを私たちに教えています。
自然をしっかり観察すれば、沢山の智恵があなたに近づいてきます。
「因幡の白兎」は、トップになるためには、こんな智恵を持っていないといけないことを私たちに教えてくれています。
日本神話とは、どうやって滅びたかが、書かれている物語です。後世に気をつけなさい、と言ってそうならないようにがんばろう!と思えるようになる学びです。
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